盲導犬育成委員会で参加を予定していました『盲導犬新ユニット出発式』が、今年は新型コロナウイルス蔓延のため中止との連絡が入りました。そこで、委員会時に浜田市の島根あさひ訓練センター様を視察してみてはという意見が出たのをきっかけに、このたび同センター様の協力を得て視察を実現することが出来ました。
天候に恵まれた11月26日朝9時に松江一畑交通を出発し、道の駅キララ多岐(二人合流)・道の駅サンピコごうつ(昼食)を経由し13時過ぎに到着しました。
佐々木センター長様、角谷(すみや)普及推進担当様にお出迎えを頂き、挨拶のあと、佐々木センター長様より島根あさひ訓練センターの成り立ち・活動内容の説明をしていただきました。
興味をそそられたのは、日本では初の試みであります受刑者が刑務所内でパピー(生後2〜5ヶ月齢)の育成を行う『盲導犬パピープロジェクト』についての説明でした。
私も以前は犬が苦手で近寄ることさえ出来なかったのですが、子供が欲しがり子犬を飼いだしてからわがままだけど無心に頼ってくる子犬にどんどん魅かれていった経験があり、子犬を育てることによる人の心の変化を実感していました。純粋無垢な子犬に触れて受刑者の方もきっと人・動物・物に対しての感情が変わっていくのだろうなと確信しました。
その後、角谷普及推進担当様よりPR犬『アクア』ちゃん(女子)と共に訓練内容と盲導犬の仕事内容を実践を交えて説明していただきました。
実際に盲導犬としてユーザー様と生活出来るようになるには根気強く繰り返し訓練し、愛情たっぷりで接しないと一人(一匹?)前の盲導犬は育たないことが良く解りました。
盲導犬としてデビュー出来るのが3〜4割だそうでしてユーザー等各所から多くのプレッシャーを掛けられる責任の重い仕事であると実感しました。
次はセンター内を見学させていただきました。パピーが住む犬舎はそれぞれ週末パピーウオーカーの家に行っていて少し寂しかったのですが清潔で明るい犬舎でした。
新たな盲導犬と慣れるため共に寝泊りする宿泊室も用意してあり非常に充実した施設との印象を受けました。そして最後に記念撮影をして15時過ぎ帰路に就きました。
前記した通り沢山の盲導犬を一度にデビューさせるのは非常に困難なので新たに必要としている人のもとに盲導犬を届けるのは難しく、現ユーザー様の盲導犬(約10歳で引退)の交代犬を届けるのでいっぱいとのことでした。
私達が支援させていただいている『盲導犬育成』というのは、盲導犬を必要としている人の為だけではなく受刑者の更生にも役立っているいます。今後も是非わが松江湖城ライオンズクラブとして盲導犬育成の支援は継続していかなくてはいけない事業であることを実感いたしました。